Q1-3 システムポリシーエディタを利用したクライアント環境の制限方法を教えてください。

 システムポリシーエディタは,通常インストールされておらず,WindowsのCD-ROMから,追加する必要があります。このツールは,いわゆるレジストリを変更しデスクトップ上から実行できる操作やコントロールパネルを使っての設定を制御するものです。

  システムポリシーの概念は少し複雑です。詳細は,
 ・「Microsoft Windows95 リソースキット Vol.1」 アスキー出版局 
 ・「Microsoft Windows98 リソースキット Vol.1」 日経BPソフトプレス

 等を参照してください。

(1)システムポリシーエディタのインストール

●Windows 95 の場合

  Windows 95 のCD-ROMを,入れ,「コントロールパネル」→「アプリケーションの追加と削除」→「Windowsファイル」→「ディスクを使用」→「配布先のコピー元」に, "D:\Adomin\Apptools\Poldit"(D:は,CD-ROMのドライブ名)→「OK」,「ディスクを使ったインストール」→「ファイルの種類」に,「グループポリシー」「システムポリシーエディタ」の両方にチェックして,「インストール」ボタンを押します。

●Windows 98 の場合

  同様に,Windows 98 のCD-ROMの,"D:\tools\reskit\netadmin\poledit"(D:は,CD-ROMのドライブ名)になります。
  インストール後は,「スタートメニュー」→「プログラム」→「アクセサリ」→「システムツール」の中に,システムポリシーエディタがあり,これをクリックすると起動できます。
  しかしながら,個別のコンピュータにインストールした場合,システムポリシーの設定情報を変更されてしまう可能性があります。システムポリシーエディタは,「poledit.exe」と「Admin.adm」ファイルで動作可能ですから,フロッピーディスクにコピーし利用する方がセキュリティ的には好ましいですが,システムポリシーエディタさえあれば,制限は解除できるのでセキュリティに関しては万全ではありません。

(2)ポリシーテンプレート

  システムポリシーエディタで設定できるさまざまなポリシー項目は,「ポリシーテンプレート」に定義されており,システムポリシーエディタに表示される項目と編集対象のレジストリとの対応が記述されています。

  標準のポリシーテンプレート「admin.adm」では,OS(Windows95/98)に対するレジストリの設定が行えます。ポリシーテンプレートはMicrosoft「ZAK for Windows95」などからも入手でき,マイクロソフト社の製品に対応したポリシーテンプレートを使えば,Office97やInternet Explorerなどのアプリケーションに対してもレジストリの設定が行えます。  また,構成したいアプリケーションに対応したポリシーテンプレートが提供されていなかったり,提供されているテンプレートに必要な設定項目がなかったりする場合,ポリシーテンプレートはテキストファイルなので,既存のテンプレートファイルを修正するか,独自にテンプレートを作成することもできます。

(3)システムポリシーエディタの利用

  システムポリシーエディタには,レジストリモードポリシーファイルモードがあり,前者は,ローカルコンピュータやリモートコンピュータのレジストリを直接編集することができ,その変更結果はすぐに反映されます。後者のポリシーファイルモードでは,他のコンピュータで使うためのポリシーファイルを作成します。つまり,レジストリは間接的に編集されます。ここでは,レジストリモードについてのみ取り扱います。

●レジストリモードでの環境制限

  1. システムポリシーエディタの起動  フロッピーディスクにシステムポリシーエディタをコピーしたものを用意し,マイコンピュータ等で,「poledit.exe」を実行します。
  1. テンプレートを開きます  システムポリシーエディタのメニューから,「オプション(O)」→「テンプレート(T)」と選択します。

テンプレートを開く(T)ボタンを押し,「admin.adm」のテンプレートファイルを選択します。

  1. レジストリモードの利用  システムポリシーエディタのメニューから,「ファイル(F)」→「レジストリを開く(R)」 を選択します。

画面に「ローカルユーザー」と「ローカルコンピュータ」のアイコンが表示されます。

「ローカルユーザー」をダブルクリックすると,「ローカルユーザープロパティ」画面が表示されるので,この画面において,各項目の制限を行うことができます。

●標準ポリシーテンプレート「admin.adm」の設定可能項目

項目

オプション

コントロールパネル

画面

[画面]コントロールパネルを制限する

[画面]コントロールパネルを使用不可にする

[背景]ページを隠す

[スクリーンセーバー]ページを隠す

[デザイン]ページを隠す

[ディスプレイの詳細]ページを隠す

-ネットワーク

[ネットワーク]コントロールパネルを制限する

[ネットワーク]コントロールパネルを使用不可にする

[ユーザー情報]ページを隠す

[アクセス権の管理]ページを隠す

-パスワード

[パスワード]コントロールパネルを制限する

[パスワード]コントロールパネルを使用不可にする

[パスワードの変更]ページを隠す

[リモート管理]ページを隠す

[ユーザー別の管理]ページを隠す

-プリンタ

プリンタの設定を制限する

[情報]と[詳細]プロパティページを隠す

プリンタの削除を使用不可にする

プリンタの追加を使用不可にする

-システム

[システム]コントロールパネルを制限する

[デバイスマネージャー]ページを隠す

[ハードウェア環境]ページを隠す

[ファイルシステム]ボタンを隠す

[仮想メモリ]ボタンを隠す

デスクトップ

画面

ダイアログボックスに指定したビットマップを壁紙として使う

壁紙を全体に並べる

配色

ダイアログボックスに指定した配色を自動的に表示する

ネットワーク

-共有

ファイルの共有を使用不可にする

プリンタの共有を使用不可にする

シェル

-フォルダのカスタム設定

[プログラムフォルダ]のカスタム設定

デスクトップアイコンのカスタム設定

[スタート]メニューのサブフォルダを隠す

[スタートアップ]フォルダのカスタム設定

[ネットワークコンピュータ]のカスタム設定

[スタート]メニューのカスタム設定

−制限

[ファイル名を指定して実行]コマンドを削除

[スタート]メニューの[設定]からフォルダを削除

[スタート]メニューの[設定]から[タスクバー]を削除

[検索]コマンドを削除

[マイコンピュータ]からドライブを隠す

[ネットワークコンピュータ]を隠す

[ネットワークコンピュータ]から[ネットワーク全体]を削除する

[ネットワークコンピュータ]からワークグループの内容を削除する

デスクトップ上の全てのオブジェクトを隠す

[Windowsの終了]コマンドを使用不可にする

終了時に設定を保存しない

システム

-制限

レジストリ編集ツールを使用不可にする

許可された Windows アプリケーションだけを実行

[MS-DOS プロンプト]を使用不可にする

シングル MS-DOS モードを使用不可にする

「レジストリ編集ツールを使用不可にする」,「許可された Windows アプリケーションだけを実行は設定は,十分注意する必要があります。例えば,許可された Windows アプリケーションだけを実行 にシステムポリシーエディタを登録せずに制限をかけた場合,制限の解除ができなくなります。最悪の場合は,システムの再インストールになります。

 

  1. 使用例1(ネットワーク設定の変更を禁止します)

「コントロールパネル」,「ネットワーク」と項目前「+」マークをクリックし,図のように,チェックボックスにチェックマークを入れ,OKボタンをクリックし,「ファイル(F)」→「上書き保存(S)」を選択します。

※変更後は保存を忘れないこと

 コントロールパネルの「ネットワーク」を利用しようとすれば,次のメッセージが表示され,使用できません。

 

  1. 使用例2(画面設定の変更を禁止します)

 システムポリシーエディタだけでも各種の制限をかけることができるが,万全とはいえません。  例えば,デスクトップ上のアイコンを削除したり,デスクトップにファイルのコピーを作ったりすることはシステムポリシーエディタでは制限できません。また,知識を持った者が少し作業をすれば,この設定も無効にしてしまうことも可能です。

  さらに,厳しい制限が必要な場合,次のような方法があります。
ユーザーのコンピュータの「MSDOS.SYS」ファイルで「BootKeys=0」と設定し,ユーザーがF8キーを押してもWindows98の起動が回避できないようにします。さらに,「BootSafe=1」と設定し,Safeモードでもコンピュータが起動できないようにします。

 また,制限をかけることはメンテナンスの際の障害にもなりかねないし,技術系の内容を学習する場合には不適切でさえあります。環境の制限は利用形態,学習形態に応じて適切に設定する必要があります。

 


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更新日 : 2003/01/06 .

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